四代鳳山は若い頃より硯に関する古文献等を研究していました。かつて日本各地にあった生産地も昭和年代後半には、作り手、職人の高齢化が進み衰退。
滅亡地域も少なくありませんでした。
各県市町村への問い合わせをはじめ、当時作硯していた人々と長年に渡る文通等で資料を収集
硯刻業の傍ら、30数年かけて江戸時代の文献にある全国の産地を訪れ取材をしました。
現地の方々の案内を得て、採掘現場や木々に覆われた跡地の調査もしました。
昭和61年にその結果を3章から成る著書「日本の硯」としてまとめました。
第1章 「硯の知識」
第2章「和硯産地踏査記」
第3章「古文献研究」
作硯者の経験と感覚をもって日本の硯の特質と歴史を研究したこの著書は関係者から高く評価されており、また日本の硯史においても貴重な記録と言えます。